「タングステン・リング」 | thinkstep株式会社


「タングステン・リング」

生け垣は若葉が出て来るころに古い葉が散っていく。道に落ちた葉の中に、指輪を2つ発見した。わが家の角でのことだ。見た目、男性用と女性用に見える。持ち主の名前らしき刻印はないけれど内側にTUNGSTENと刻印がある。

タングステンで指輪を作るということすら知らなかったので、インターネットで「タングステン」「指輪」などを検索してみた。お値段が手ごろで、金属アレルギーもない。モース硬度ではサファイアやルビーと同レベルの硬度9。タングステン……超硬材である。「この硬さが永遠の愛の象徴となる」などといって、ペアー・リングや、結婚指輪として最近若い人の間で人気があるのだという。

何かワケアリと思える指輪を拾ってしまったので、気持ちが悪い。透明な小さなビニール袋に入れて、金網に“落し物”と書いた紙を添えて吊るしてある。

タングステンの指輪を調べて驚いたことがある。あまりにも硬い金属であるため、万が一突き指などして指が腫れてしまうと大ごとになるという情報だった。消防署の救急隊は通常の指輪が外れない事故に備えてリング・カッターという道具を持っている。指を傷つけることなく指輪を切ることが出来るらしい。ところがこのタングステンに勝るカッターがない。超鋼材リングから腫れあがった指を救出する方法はいくつかあるらしい。先ず目についたのは歯科医にお願いする方法。歯科医の使うダイヤモンド工具で水を注いで冷却しつつ削り切る。他の方法には硬くてもろいという性質を利用し、ハンマーで衝撃を与えて割る方法もあるという。(指を痛めず衝撃破壊で指輪を砕くなんてできるのでしょうか?この方法を私は信じたくありません。…念のため…)

タングステンの指輪から学んだ。指輪に不必要な硬さの金属を使うのは危険だ。「材料の選択はモノ作りの基本中の基本だ」と昔から言われていることを思い出す。

先日、金属をかぶせた奥歯が無くなってしまった。飲み込んでしまったのだ。タングステン指輪の一件を思い出しながら治療をお願いした。「高価なクラウンをかぶせる必要はない。食物がしっかり噛めれば良い。必要以上の強度や、輝きを持つ金属は不要だ。」(A

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    タングステンの指輪にそのような裏話があったのですね。ハンマー衝撃ではなく、歯科医のダイヤモンド工具を使用するとしても、タングステンの指輪が外れなくなると怖いですね。それ程硬い金属なのですね。

    確かに材料に慎重に選定しなければなりませんね。単に耐久性・信頼性のみでなく、使う人に起こり得る予想もつかない事態まで想定しなければならないということですね。材料選定は本当に難しいですね。

    それにしても指輪がペアで落ちていたとは、どういう状況で落とされたのでしょうか。早く落とし主が見つかると良いですね。

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