「インターナショナル・オレンジ」 | thinkstep株式会社


「インターナショナル・オレンジ」

 東京タワーが窓から見える。赤と黄色の中間色で赤に近く鮮やかな朱色。この色は“花のサンフランシスコ”という歌のメロディーを思いださせる。歌詞の中の“people in motion”というフレーズも好きだった。

 

 ゴールデンブリッジの塔の色だ。建設時、東海岸からパナマ運河を経由して運ばれた橋の部材の色、さび止めに塗ってあった色に近いこの色が公式色として採用された。

 

 一度行ったことがある。骨格がしっかりしたバランスの良い形状が印象的な橋だ。この塗装色も落ち着いていて重厚な雰囲気を醸し出している。橋の上を歩くのは無料なので中央部辺りまで歩いてみた。歩道から海をじっくり見た記憶がほとんどない。印象としては6車線の道路に附属した歩道という感じで橋の欄干にもたれて海を見る風情ではなかったように記憶している。それほどスケールの大きな橋だった。

 

 歩道を走る自転車のルールが大変気にいったことを覚えている。もちろん歩道も広いのだけれど、自転車専用レーンなど指定されていなかったように思う。自転車は私のように歩道の中央をゆっくり歩く人間に後ろから迫ると、「右から抜きます」とか「左から抜きます」というぐあいに声を出して抜いていった。

 

 ベルやブザーを鳴らすのではなく、人間の声で前を歩いている人に知らせるシステムがいい。日本ならベルを鳴らして「道を開けてほしい」と自転車方が強い立場に立ちがちだ。アメリカ方式の方が人間らしいと思いませんか。アメリカでは、自分の行動や意志を言葉で他人に伝える慣習が出来上がっている。羨ましいと思う。

 

 我が家の入り口は亡くなった両親の好みで、背の低い格子状の木製の扉になっている。この扉は親が残してくれたものであるので、大切に受け継いでいこうと思っている。木肌が見えるニス仕上げになっていたが、塗装の耐久性を考え、色を付けてみようと考えた。好みのベンガラ色はどうだろう。…ささやかな日本人の自己主張をさせてもらった。

 

 インターナショナル・オレンジは鉄に。木にはベンガラ色を。(A)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    「花のサンフランシスコ」ですね。この曲がヒットしていた1967年頃は、私は未だ洋楽を聞く年齢には達していなかったので、後で聞いたのですが、確か、当時のヒッピー文化の象徴的な楽曲であったような記憶があります。

    ゴールデンブリッジでの自転車の通行ルールは素敵ですね。ルールではなく、自然とそういうふうになっているのですね。確かに日本では、自転車が我が物顔で通行するケースも見受けられますね。「ちりん、ちりん」が事件に発展することもあります。声を出し合って確認するのが一番ですね。挨拶の一種ですよね。

コメントをどうぞ