「自動運転」 | thinkstep株式会社


「自動運転」

 試験運行中の自動運転車が歩行者をはねて死亡させる事故が起きた。ウーバー社の最高経営責任者は「とてつもなく悲しいニュースだ」。とツイッターで事故の遺族に弔意を表明した。生活を革新的に変えてくれるはずの自動運転技術開発でのつまずきだ。

 

 事故で亡くなった方も、まさか自動運転の車と衝突するなどと思ってもいなかっただろうし、自動運転エンジニアは夜であっても横断する人を把握するシステムに自信を持っていたはずだ。人と機械の微妙な“認識”ギャップ、言葉を変えれば、“コミュニケーション”ギャップ、さらに言えば、“行動につながる決断”のギャップが事故につながったのだ。

 

 都心に近付くほど車の走行難易度は高くなる。人工知能に要求される判断が複雑になるためだ。そして、人間が自動運転車の判断に合点がいかないケースもあろうし、隣の車線を走る車の運転手の目配せや手ぶりというコミュニケーションが自動運転車には通じないための車両同士の事故も発生するかもしれない。

 

 冬季オリンピックで有名になった女子カーリングでは、大きな、よく通る声でチーム全員の目的を確認していた。メンバーが抱いている懸念や自信度合いががはっきりし、チームとして目指すところが確認されるので、テレビ観戦者である私は、素人ではあっても、選手と思いを一にして観戦することができた。“大きな声”というコミュニケーションに有効なツールが機能してカーリングチームは銅メダルまで獲得できた。……と思っている。

 

 LCA解析でも、システムが大きくなるほど判断が複雑になり迷いは多くなる。そのような場合には、解析者のメモをレポート上に残したうえで解析結果の表示を目指す。結果が目に見える形で表現されると強力なコミュニケーションツールとなる。可視化されたエネルギーや資源、廃棄物、化学物質、有害物質、水の使用の全体像は言葉以上に雄弁に状況を示してくれる。そして解析の第2ステップに進むのだ。

 

 今回の自動運転車の事故は、人間と認識させる視覚イメージが、まだ、コミュニケーションツールのレベルに達していないからかもしれない。

 

 夕刻時の事故防止には黄色やピンクのコートが有効だと…聞いたことがある。(C)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    自動運転の実現には、克服すべき課題がまだまだたくさん残っているようですね。特に人間と近接する一般道での難しさは計り知れません。

    世の中の全ての車が自動運転車となれば、高速道路上での事故は皆無となるかもしれませんが、たとえ全ての車が自動運転車であっても一般道での歩行者との事故はなくならないと思われます。故意に飛び込んでくる場合などは避けられそうにありません。

    最も恐いのは、自動運転車が悪意のある第三者に制御をコントロールされる場合です。遠隔操作で故意に事故を起こすことができないよう制御系の対策も不可欠ですね。

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