「耳なし芳一」 | thinkstep株式会社


「耳なし芳一」

 先日、関門海峡の両岸、小倉と下関を旅行した。本州と九州の間は激しい潮の流れであることは知っていたが、この激しく流れる海を目の当たりにすると、壇ノ浦での源平合戦や巌流島の決闘、それに馬関戦争など教科書や読み物の世界から頭の中ではリアル感がより増幅されたような気がする。

 

 流を遡る船と流れに乗った船のスピードが全く違う。

 

 下関には幼くして海に沈んだ安徳天皇を祀る赤間神社がある。明治維新まで阿弥陀寺と称されており、小泉八雲が物語化した「耳なし芳一」の話でも有名だ。阿弥陀寺の墓地にある安徳天皇の墓の前で琵琶を引く盲目の芳一と周りに漂う人魂。住職は悪霊に魅入られたと考え、芳一のからだ中に般若信教を書きつけた。芳一の姿は悪霊から見えないようにしたのである。しかし経文を書き忘れた芳一の耳は霊の目にとまり、耳をそがれてしまう。芳一堂内の木彫りの像でも耳は悪霊からそぎ取られている。

 

 恐らく、芳一は並外れて琵琶と語りがうまかったに違いない。琵琶の音は奥深くて大好きだ。かつてテレビドラマで使われていた。腹に響き渡るような余韻、西洋楽器にはない重々しさがある。

 

 芳一は平家物語を通じて関門海峡を有名にした上に、「……盛者必衰の理をあらわす。おごれる人も久しからず、唯春夜の夢のごとし……」という人生観をも広めてくれた。思わぬ効果である。芳一と同じように琵琶法師の文化貢献度はかなり大きいと思う。

 

 予想もしていないことでその本質が理解されることは多い。量子コンピューターが現実味を帯びてきている。その結果機密保護の強化が差し迫られているらしい。これから暗号の研究が盛んになり、量子コンピューターの時代に突入しようとしている。

 

 LCAは物質情報を把握している。サーキュラーエコノミーでは資源の有効利用が必須である。次第に物質情報の大切さが認められてきたのもうれしい。

 

 物質情報を大切にして資源の価値の目減りを抑える方向を目指す……決意。(A)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    関門海峡には何度か訪れたことがあります。高速道路の関門橋の真下で対岸をみると、とても近いことがわかります。

    その海底には人道トンネルがあり、ジョギングやウォーキングで九州と本州を行ったり来たりしている人もいるようです。海底トンネルが日常の散歩道とは考えたら世界でも珍しいですよね。

    関門地域を満喫されたようですね。九州・山口地方には、結構良いところがありますので、また旅行されては如何でしょうか。

コメントをどうぞ